輸入物価が下落、エネルギーの低下が響き5月は-0.3%に

ドイツ連邦統計局が6月28日発表した5月の輸入物価指数は前年同月比0.3%減となり、これまでの上昇から下落へと転じた。前月はプラス3.3%だったエネルギーの変動率がマイナス4.1%へと転落したことが最大の押し下げ要因。エネルギーを除いた輸入物価は0.3%増だった。

エネルギーでは天然ガス(-16.4%)と石炭(-10.3%)が2ケタ台の減少を記録。石油製品も1.5%低下した。電力は14.7%上昇し、原油も2.7%高くなった。

中間材もマイナス0.3%となり、下落へと転じた。電子部品(-7.8%)と銑鉄・鉄鋼・鉄合金(-3.9%)で下げ幅が大きかった。貴金属はプラス9.6%と大幅に上昇している。

農産物は前年同月を1.8%上回った。豚(家畜)が31.7%上昇。じゃがいもも27.9%増と高騰した。リンゴとコーヒー生豆はそれぞれ17.2%、6.9%下落し、前月に引き続き大きく落ち込んだ。

投資財は0.3%上昇した(前月は同0.6%)。機械が1.5%増、自動車・自動車部品が0.6%増と投資財の平均を上回る伸びを記録。スマートフォンとタブレットPCはそれぞれ9.6%、7.5%低下した。

消費財は1.1%上昇した。内訳は非耐久消費財が1.3%増、耐久消費財が0.7%増だった。

5月の輸入物価指数は前月比でも0.1%低下した。エネルギーは0.1%増で、エネルギーを除いたベースでも0.1%下落している。エネルギーでは電力が5.1%、原油が3.8%上昇。石炭は0.2%、天然ガスは6.1%落ち込んだ。石油製品は横ばいだった。

5月の輸出物価指数は前年同月比で0.7%上昇した。前月比は0.1%減となり、5カ月ぶりに下落した。

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