電池セル生産の研究用工場、ミュンスターへの設置を国が決定

ドイツのアンヤ・カルリツェク教育・研究相は6月28日、電池セルの生産技術を開発する研究用工場を同国西部のミュンスターに設置すると発表した。自動車やエネルギー業界で電池の重要性が高まるなかで、電池の構成単位であるセルの供給をほぼ全面的にアジア企業に依存している現状を打破し、“メイド・イン・ジャーマニー”のセルを実現する狙い。競争入札を行い同地に白羽の矢を立てた。

5億ユーロの国費を投じてセル研究工場を建設し、2022年半ばに稼働を開始。日韓中メーカーに渡り合える価格で量産するための技術を開発する。セル生産だけでなく、原料獲得、モジュール・システム化、リサイクルなど電池のバリューチェーン全体を視野に入れた施設となる。企業がセル生産用の機械をテストする場ともする計画だ。施設の運営は幅広い分野で研究所を展開するフラウンホーファー協会が引き受ける。

入札にはミュンスターのほか、ウルム、カールスルーエ、イツェホー、アウグスブルク、ザルツギターが参加していた。

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