自動車部品のヴェーバーが民事再生申請

独中堅自動車部品メーカーのヴェーバー・オートモティブは8日、コンスタンツ区裁判所に民事再生手続きの適用を申請したと発表した。経営再建計画をめぐり過半数資本を握る仏投資会社アルディアンと創業家が対立していることから、資金繰りが厳しくなった。経営陣が主導権を保持しながら再建を模索していく。

ヴェーバーはシリンダーヘッドやシリンダーブロックの有力メーカーで、自動車大手のダイムラー、BMW、アウディなどに製品を供給している。従業員数は1,500人。昨年は3億2,800万ユーロを売り上げた。アルディアンは2016年に過半数資本を獲得した。

ヴェーバーは融資条件を満たせなくなったことから、債権銀行から資金注入を要求された。これを受けて監査大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が経営再建計画を作成。少数株主の創業家に対し工場敷地の賃貸料引き下げを求めた。創業家がこれを拒否し資金注入を見合わせていることから、ヴェーバーの資金繰りが悪化した。アルディアンはすでに数千万ユーロ規模の資金注入を行ったという。

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