VW:フォルクスワーゲン―グループ販売10カ月ぶりに増加―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が12日発表した6月のグループ新車販売台数は97万4,400台となり、前年同月を1.6%上回った。増加は10カ月ぶり。これまで低迷していた中国が大幅増へと転じ、全体が強く押し上げられた。1~6月の累計は536万5,300台で、前年同期を2.8%割り込んだ。

中国の6月の販売台数は35万4,800台で、前年同月を15.0%上回った。排ガス規制の強化を控え駆け込み需要が殺到したことが大きい。同国を含むアジア太平洋は11.3%増え、38万1,400台となった。

アジア太平洋以外の主要地域はすべて減少した。足元の西欧は4.7%減の36万4,000台、中東欧は5.3%減の7万1,000台。北米は0.5%減の8万700台へと落ち込んだものの、同地最大の米国は5.9%増の5万6,700台へと拡大した。南米は主力市場のブラジルが11.3%増加したものの、同地全体では0.1%減の4万8,600台とやや縮小した。

6月の販売をブランド別でみると、乗用車はポルシェ(23.7%増)とセアト(11.5%増)が2ケタ台の伸びを記録。VWブランド乗用車(1.6%増)とアウディ(1.7%増)も前年同月を上回った。シュコダは3.4%減と振るわなかった。商用車はMANが10.4%、スカニアが9.2%増加したものの、VWブランド商用車は9.6%落ち込んだ。

1~6月の販売台数を地域別でみると、主要市場で増加したのは南米(0.9%増)だけで、そのほかはすべて落ち込んだ。減少幅はアジア太平洋で4.9%、中東欧で1.3%、北米で1.0%、西欧で0.8%に上った。中国は3.9%減の191万6,600台だった。

ブランド別ではスカニア(10.1%増)とMAN(9.9%増)、VWブランド商用車(0.1%増)、セアト(8.4%増)、ポルシェ(2.2%増)が増加。そのほかはVWブランド乗用車が3.9%減、アウディが4.5%減、シュコダが4.9%減だった。

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