Daimler:ダイムラー―利益見通しを再び下方修正―

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は12日、2019年12月期の営業利益(EBIT)見通しを引き下げた。同社は6月23日にも下方修正しており、1カ月以内に2度の引き下げを行ったことになる。ディーゼル車排ガス不正疑惑、タカタ製エアバックのリコール拡大、バンの製品ポートフォリオ見直し、および販売不振が直撃した格好だ。

同社は当初、19年12月期のEBITを「前期実績(111億3,200万ユーロ)をやや上回る」としていた。これを6月に「前期並み」へと下方修正。今回は「前期を大幅に下回る」へと引き下げた。

部門別では乗用車の売上高営業利益率(EBITベース)を「6~8%」から「3~5%」、バンを同「マイナス2~マイナス4%」から「マイナス15~マイナス17%」へと下方修正した。

同日発表した19年第2四半期(4~6月)暫定決算のEBITは16億ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(26億ユーロ)から大幅に悪化した。乗用車とバン部門が足かせとなった格好で、乗用車のEBITは19億ユーロの黒字から7億ユーロの赤字へと転落。バンも2億ユーロの黒字から20億ユーロの赤字へと落ち込んだ。

ダイムラーは6月の業績見通し引き下げに際し、ディーゼル車排ガス不正疑惑に絡んで数億ユーロ規模のコストを計上することを明らかにしていた。今回さらに約16億ユーロを上乗せした。タカタ製エアバックのリコールでも引当金を約10億ユーロ積み増す。

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