独金融サービス大手ワイヤーカードは18日、自動車販売ポータルを運営する独アウト・アインツ・グループと戦略協業すると発表した。両社はソフトバンクから資金などの支援を受ける企業。ソフトバンクのネットワークに入ることで事業の拡大を目指しており、ワイヤーカードはソフトバンクが出資する幅広い分野の企業との協業に意欲を示した。
ワイヤーカードは決済サービスの有力企業で、ソフトバンクとは4月に戦略協業合意した。デジタル分野でソフトバンクの出資先企業と協業することをこのときに取り決めており、今回初めて具体化した。ソフトバンクはワイヤーカードの転換社債9億ユーロを引き受けており、5年後に株式に転換できる。
アウト・アインツは7年前に設立された新興企業で、プラットホームを通して中古車を買い取り、ディーラーに販売する事業モデルを採用。世界30カ国以上で事業を展開している。ソフトバンク系の巨大投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」は昨年、同社に4億6,000万ユーロを出資し、20%の資本を獲得した。
ワイヤーカードは今回、アウト・アインツ向けのデジタル金融サービスを共同開発することで合意した。ワイヤーカードのB2Cプラットホーム「ブーン(Boon)」を通してアウト・アインツを利用するディーラーと消費者に最新のサービスを提供する意向だ。個々のニーズに見合ったソリューションを提供していく。