Vodafone:ボーダフォンによるリバティの欧州事業買収、欧州委が承認

欧州連合(EU)の欧州委員会は18日、英携帯電話サービス大手ボーダフォンが米メディア大手リバティ・グローバルからドイツなど欧州4カ国の事業を買収する計画を条件付きで承認すると発表した。ボーダフォンは今月末に買収手続きを完了する意向だ。

ボーダフォンは昨年5月、リバティからドイツ、チェコ、ハンガリー、ルーマニアのCATV事業を184億ユーロで買収することで合意した。ボーダフォンにとっては2000年に独マンネスマンを買収して以来の大型案件となった。

欧州委は同取引で、独CATV大手ユニティメディアの買収を問題視した。取引が成立すると、ボーダフォンの独CATV事業エリアが国内13州から全16州へと拡大し、同国CATV市場で健全な競争が損なわれる恐れがあると判断したためで、昨年12月に本格調査に着手した。

これに対しボーダフォンが譲歩案を提示したことから、欧州委は◇スペイン通信大手テレフォニカの独子会社にケーブル網を開放する◇放送局から徴収する放映料金を値上げしない――を条件に買収を認めた。

これに対し競合企業は独CATV市場でボーダフォンによる実質的な独占が実現すると懸念を表明している。ドイツテレコムの広報担当者は欧州委の認可文書を分析したうえで、提訴するかどうかを決定することを明らかにした。

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