AirLiquide:仏エア・リキード、ロシアに産業ガスの新生産拠点設置

仏産業ガス大手のエア・リキードは22日、ロシアのシベリア南部ノヴォクズネクツで空気分離施設の建設を着工した。国内鉄鋼2位エヴラズへの長期的な供給体制を整備する目的。投資額は約1億3,000万ユーロで、2021年の稼働開始を予定する。

新施設はエヴラズのZSMK製鉄所の工場敷地内に建設し、エネルギー効率が高く排出削減に貢献する最新装置2基を設置する。1日当たりの酸素生産量は1基当たり1,500トン。製鉄工程で使用される酸素、窒素、アルゴンを生産し、西シベリアの産業ガス顧客にも供給する計画だ。

エア・リキードは1989年に産業ガス生産装置の販売でロシアに進出した後、2005年に産業ガス生産・販売子会社を設立した。現在、国内に15の拠点を構え、1,500超の顧客に製品・サービスを提供する。エヴラズとは昨年5月に長期供給契約を交わし、今回のプロジェクトを明らかにしていた。

エヴラズは垂直統合型の鉱山・金属製造グループで、米国、カナダ、チェコ、イタリア、カザフスタン、南アフリカにも子会社がある。昨年の売上高は128億3,600万ドル、純利益は24億7,000万ドルだった。

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