BMW―2ケタ減益に、開発・設備投資響く―

高級車大手の独BMW(ミュンヘン)が1日発表した2019年第2四半期(4~6月)期決算の営業利益(EBIT)は前年同期比19.6%減の22億100万ユーロと大きく落ち込んだ。競争力の維持・強化に向けた投資が響いた格好で、株主帰属の純利益も28.7%減の14億8,000万ユーロへと後退した。新モデル投入の効果で販売が増えたことから、売上高は2.9%増の257億1,500万ユーロへと拡大した。今月中旬に退任するハラルド・クリューガー社長は、業績は順調だとして19年12月期の目標達成に自信を示した。

自動車各社は車両の電動・自動・IoT化に向けて巨額の投資を行っている。これを受けてBMWの第2四半期の研究開発投資は6%増の14億ユーロへと拡大した。また、内燃機関車と電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)を1本の生産ラインで同時に製造する混流生産の実施に向けて工場投資を3割増の12億ユーロへと引き上げた。このほか為替差損と原料費の上昇も足かせとなったことから、利益が大きく縮小した。

主力の乗用車部門ではEBITが23.4%減の14億6,900万ユーロへと落ち込んだ。売上高は1.9%増の226億2,400万ユーロで、売上高営業利益率は前年同期の8.6%から6.5%へと下落した。

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