コンチネンタルが機械学習分野のスタートアップに出資

自動車部品大手の独コンチネンタルは4日、人工知能(AI)分野のスタートアップ企業であるイスラエルのカルティカAIに少数株主として資本参加したと発表した。カルティカの技術を活用してAIの学習速度を大幅に引き上げ、自動運転技術の開発に活かす狙いだ。自動車大手BMW、トヨタのベンチャーキャピタルファンドとともにカルティカの資金調達(シリーズB)に応じた。出資額と出資比率は公表しないことで合意している。

カルティカはAI分野のソフトウエアを開発している。同社の技術を用いると対象物認識分野の機械学習で学習速度を大幅に加速できることから、コンチネンタルは車両の周辺環境を認識する自動運転システムの開発に役立つと判断した。

自動運転システム用のAIに対象物の認識能力を持たせるためにはこれまで、初めの段階で路上の各対象物や様々な交通状況を人間がひとつひとつ定義して教え込む必要があり、手間とコストがかさむという問題があった。カルティカのAIソフトを用いると、そうした手間が大幅に減ることから、開発速度が大幅に高まる。

コンチネンタルはこれまで、自社の活動および外部研究機関との協業を柱としてAIの研究開発を推し進めてきた。今後はさらに他社への出資を第3の柱として活用していく意向だ。

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