Vossloh:フォスロー―機関車事業を中国中車に売却―

鉄道設備大手の独フォスロー(ヴェルドール)は8月26日、機関車事業を鉄道車両世界最大手の中国中車(CRRC)に売却することで合意したと発表した。経営資源を鉄道インフラ分野に絞り込む戦略に沿った措置。今回の取引により鉄道車両事業からの撤退を完了する。

CCRCの子会社中国中車株洲電力機車(CRRC

Zhuzhou

Electric

Locomotive)に機関車事業を譲渡する。売却金額は千数百万ユーロとなる見通し。フォスローは非中核事業の利益が約3,000万~3,500万ユーロ押し下げられるとしている。

取引の成立には欧州と中国当局の承認が必要。欧州では独禁審査のほか、貿易法上の審査も受けることになる。数カ月後の売却手続き完了を見込む。

フォスローは2014年12月、規模が小さくグローバル化も進んでいない鉄道車両事業が長期的に生き残るのは難しいと判断し、同事業からの撤退を決定。スペインのバレンシアで展開するディーゼル電気機関車事業(レール・ヴィークルズ)を15年、鉄道車両・自動車向け電気システム事業を17年に売却した。

CRRCは今回の買収により欧州市場進出を果たす。競合の独シーメンスや仏アルストムの牙城で勝負を挑むことになる。

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