空飛ぶロボットタクシー(無人機)を開発する独ボロコプターは9日、同社の資金調達に中国自動車大手の浙江吉利控股集団などが応じたと発表した。調達資金をさらなる開発に充て、3年後の市場投入を目指す。吉利とは合弁会社を設立し空飛ぶロボタクの中国市場投入を目指す方向だ。
ボロコプターは2011年の設立。垂直離陸型のロボタクを開発しており、2月にはフランクフルト空港と市中心部を結ぶ運行構想を同空港運営会社フラポートとともに打ち出した。
同社は今回、計5,000万ユーロを調達した。独自動車大手ダイムラーなど既存の投資家からすでに獲得した資金(計3,500万ユーロ)と合わせると総額は8,500万ユーロとなる。現在は欧州連合(EU)欧州航空安全機関からの認証所得に向けた資金を確保するために、さらなる投資家と出資交渉を進めているところだ。
吉利はボロコプターの空飛ぶロボタクを中国に導入することを目指している。吉利の李書福董事長は「吉利は現在、自動車メーカーから移動技術グループへの転換を進めているところだ」と指摘。ボロコプターとの合弁は乗合サービス分野におけるダイムラーとの協業に続く大きな一歩になるとの見方を示した。