クロアチアの自動車部品メーカー、ADプラスチックは先ごろ、ロシアで複数の自動車メーカーから総額4,650万ユーロに上る受注を獲得したと発表した。発注したのは仏ルノー傘下のアフトワズ及びダチアと独フォルクスワーゲン(VW)の3社で、受注額はそれぞれ2,400万ユーロと1,200万ユーロ、1,050万ユーロ。供給開始はVWが2020年末から、他の2社は21年からとなる。
アフトワズには小型車「ラーダ・グランタ」の新モデル向けにバンパー、防塵フィルター、マッドガード(泥よけ)、エンジンカバーなどを供給する。生産はアフトワズの工場があるトリヤッチ近郊のビンタイで行う予定。ダチアに対してはトリヤッチで生産される小型車「ロガン」と「サンデロ」の部品を供給する。
VWに対しては、カルーガで生産されるSUV「タレク」とシュコダの「カロック」向けに、同地の工場でトランクの内張りを製造する予定。
ADプラスチックはクロアチアの港湾都市スプリト近郊のソリンに本社を構える。同国の首都ザグレブやロシアのビンタイ、カルーガのほか、スロベニア、ハンガリー、セルビア、ルーマニアに工場を持つ。ロシアの自動車部品メーカー、アフトコンポネンツが株式の30%を保有している。2019年1-6月期の売上高は7億1,400万クナ(9,640万ユーロ)、純利益は5,700万クナ(770万ユーロ)だった。(1HRK=16.08JPY)