2年連続の干ばつ響く、ワイン生産量が今年は13%減少

ドイツ連邦統計局は4日、今年の国内ワイン生産量が前年比13%減の904万ヘクトリットルへと大きく落ち込む見通しを明らかにした。2年連続の干ばつで土壌中の水分が減ったほか、強すぎる日差しによるブドウの日焼けが響いた。地域によってはひょう害もあった。ただ、品質は前年に引き続き高いもようだ。

干ばつの1年目に当たる昨年は品質の高いブドウを収穫できるとともに、収穫量も多かった。今年の収穫量は昨年に比べると少ないものの、13~18年の平均を1.4%上回っており、平均的な水準と言える。

今年のワイン収穫量のうち白ブドウは65%を占め、赤やロゼの原料となる黒ブドウの35%を大きく上回る。白ブドウの割合が最も高い産地はモーゼルで90%に上る。これにラインガウが86%、ミッテルラインが85%で続く。

ドイツを代表する白ワインの品種であるリースリングの生産量は194万ヘクトリットルで、前年を15%下回る。ミュラートゥルガウは20%減の120万ヘクトリットル、グラウブルグンダーは20%減の53万6,600ヘクトリットル、ヴァイスブルグンダーは14%減の47万7,600ヘクトリットルとなる見通し。ジルバーナーは3%増の42万3,800ヘクトリットルと拡大が見込まれている。

赤ワインの品種ではシュペートブルグンダーが5.1%減の96万2,000ヘクトリットル、ドルンフェルダーが6.7%減の79万7,700ヘクトリットル、ポルトギーザーが12.6%減の29万6,200ヘクトリットルへと後退する。

ワイン生産量が最も多い産地はラインヘッセンで、248万ヘクトリットルに上る。これにファルツ(227万ヘクトリットル)、バーデン(139万ヘクトリットル)が続く。これら3大産地の生産量はドイツ全体の68%を占める。4位はヴュルテンベルク(101万ヘクトリットル)、5位はモーゼル(68万9,000ヘクトリットル)、6位はフランケン(42万2,100ヘクトリットル)で、これら3産地のシェアは計24%。残り8%は計7の小規模産地が分け合っている。

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