独高級車3社の1~9月販売、BMWとメルセデスが増加

独高級乗用車3社の1〜9月期販売統計が11日、出そろった。世界経済の減速や通商摩擦、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる混乱など厳しい状況のなかで、ダイムラーの乗用車ブランド「メルセデスベンツ」とBMWは新モデル投入の効果でプラス成長を確保。アウディは上半期に引き続き減少した。メルセデスベンツは首位を堅持した。

メルセデスベンツの販売台数は前年同期比0.6%増の172万5,243台へと拡大した。1〜6月は前年同期を5.6%下回っていたものの、コンパクトカーが好調で第3四半期に過去最高の59万514台(12.2%増)を記録。プラス成長へと転換した。

メルセデスベンツに超小型車ブランド「スマート」を加えた「メルセデスベンツ・カーズ」の乗用車販売台数は0.1%増の181万3,019台。スマートは8.9減の8万7,776台と振るわなかった。

「BMW」ブランドの販売台数は160万1,397台で、前年同期を2.2%上回った。世界的に人気が高いSUVの分野で「X3」「X4」のモデルチェンジを昨年、実施したことが奏功。X3は74.0%、X4は43.4%の伸びを記録した。

BMWに「ミニ」と「ロールスロイス」ブランドを加えたBMWグループ全体の乗用車販売台数は1.7%増の186万6,198台で、ミニは1.8%減の26万1,024台、ロールスロイスは42.0%増の3,777台だった。グループが販売した電動車は9万6,570台で、前年同期を1.0%下回った。

アウディの販売台数は3.6%減の135万7,100台へと落ち込んだ。上期の不振が響いた格好。第4四半期(10〜12月)はモデルチェンジと新モデル投入を控えていることから、今後は販売が好転すると見込んでいる。1〜9月の販売は中国が1.7%増とやや増えたものの、その他の主要市場ではすべて後退した。

3社の販売に占める中国の割合はこれまでに引き続きアウディが最も高く、36.2%に達した。メルセデスベンツは30.5%、BMW/ミニは28.2%だった。

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