生産者物価が約3年来のマイナスに

ドイツ連邦統計局が21日発表した9月の生産者物価指数は前年同月比0.1%減となり、変動率は2016年10月以来およそ3年ぶりにマイナスとなった。エネルギー価格のマイナス幅拡大のほか、中間財で価格が下落へと転じたことが響いた。エネルギーを除いた生産者物価の変動率はプラス0.5%だった。

エネルギーの下げ幅は前月の0.3%から1.9%へと拡大した。石油製品が7.6%、天然ガスが6.8%下落。石油製品では液化天然ガスが41.9%減と特に大きく落ち込んだ。暖房用灯油は9.8%減、軽油は5.7%減だった。

天然ガスは発電所向けと産業向けがそれぞれ21.7%、17.9%下落。再販事業者向けも8.0%落ち込んだ。

電力は3.7%上昇した。再販事業者向けが9.7%、一般世帯向けが3.9%上昇。特別契約顧客向けは1.2%下落した。

中間財は1.0%減となり、前月の0.4%増からマイナスへと転落した。二次原料が15.0%、集積回路が12.4%低下。金属は2.4%減で、銑鉄・鉄鋼・鉄合金は5.9%減、鉄筋は10.5%減だった。貴金属は30.4%増と大幅に上昇し、生コンクリートも6.5%高くなった。

非耐久消費財は1.8%増となり、上げ幅は前月の1.7%からやや拡大した。食料品の上げ幅は前月と同じ2.2%。上昇率が特に大きかったのはこれまでに引き続き豚肉と加工済みじゃがいもで、それぞれ19.4%、16.1%に上った。バター(34.3%減)、砂糖(11.1%減)はこれまでに引き続き前年同月を大幅に割り込んだ。

耐久消費財は1.4%、投資財は1.5%の幅で上昇した。

生産者物価指数は前月比では0.1%増となり、2カ月ぶりに拡大した。エネルギーが前月の1.6%減から0.4%増へとプラスに転換。エネルギーを除いたベースでは前月を0.1%割り込んだ。中間財は0.3%減、投資財は横ばい、耐久消費財は0.1%増、非耐久消費財は0.2%増だった。

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