シェル、ウズベクのガス精製プラントに技術供与

英蘭系石油大手シェルは9月末、ウズベキスタンのスルハン・ガス・ケミカルと天然ガス精製プラントへの技術ライセンス供与契約を交わした。シェルの触媒技術子会社がガス処理と硫黄回収プロセスの統合技術を提供し、施設の投資コストや運営コストの大幅削減に貢献する。

ガス精製施設はウズベキスタン南部のスルハンダリヤ州バイスンの天然ガス田の近郊に建設される。硫化水素、二酸化炭素、メルカプタンの含有率が高い天然ガスを使用するため、これら不純物を効率良く除去するとともに、販売可能な二次製品を生産するための技術を導入する。シェルはコスト効率の良いメルカプタン除去技術として、世界有数のハイブリッド溶解技術「サルフィノール(Sulfinol)」を、硫化水素の回収率向上のためオフガス処理技術「スコット(SCOT)」などを提供する。

スルハンはウズベキスタン国営ウズベクネーガス(UNG)とキプロスのアルトマックス、スイスのガスプロジェクト・デベロプメント・セントラルアジアとの合弁会社。ガス・化学コンプレックス建設計画によると、2022年までに年間の天然ガス処理量50億立方メートルのガス処理施設を、23~25年にかけて年間15億立方メートルを加工しポリマー製品50万トンを生産する施設を建設する。総投資額は52億7,000万ドルにのぼる見通し。

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