自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は10月31日、中国市場における主力ブランドVW乗用車の電動車販売目標を打ち出した。同国では環境規制が強化され車両の一定割合以上を電気自動車(EV)などの新エネルギー車(NEV)とすることをメーカーに義務づけるルールが今年から導入されたことから、これに対応する狙いだ。
まずは来年、現地で電動車を約30万台販売する。販売台数は毎年、引き上げていく計画で、2025年には100万台を達成する。
この目標の実現に向けて、中国市場で販売するEVとプラグインハイブリッド車(PHV)を20年末までに計10モデルへと拡大する。また、同年末にはEV専用プラットホーム「MEB」を採用したEVシリーズ「ID.」の現地生産に乗り出す。まずはSUVを生産。その後コンパクトカー「ID.3」も製造する。同国で販売するMEB採用車の種類は23年までに10モデルへと引き上げる。
VW乗用車は中国市場に内燃機関車を引き続き投入していく考えで、現地合弁の一汽大衆でSUV「TACQUA」、上海大衆でミニバン「ヴィロラン」を製造することも明らかにした。