化学・製薬業界の売上、第3四半期は2.4%減少

独化学工業会(VCI)が15日発表した独化学・製薬業界の第3四半期(7〜9月)の売上高は営業日数・季節要因調整後の実質で前期比2.4%減の454億ユーロとなり、これまでに引き続き落ち込んだ。自動車など主要な川下産業で景気が低迷していることが反映された格好。減収幅は国内で3.0%、国外で2.0%に上った。

業界生産高は実質0.6%減少。工場稼働率は前期の83.4%から81.7%へと落ち込んだ。

出荷価格は平均0.1%低下した。原油価格が約10%下落。化学製品の原料となるナフサ(粗製ガソリン)は1トン当たりの価格が432ユーロとなり、前期を11%以上、割り込んだ。エチレンは0.3%減の990ユーロ、プロピレンは2.6%減の870ユーロ、o-キシレンは2.4%減の825ユーロだった。ベンゼンは695ユーロで、0.5%上昇した。

業界生産高は前年同期比では10.0%減と大幅に落ち込んだ。比較対象の2018年第3四半期は医薬品が全体を強く押し上げており、その反動が出た格好。医薬品を除いたベースでは下げ幅が2.0%だった。

19年の業績予測は据え置いた。生産高で前年比6%減、出荷価格で同1%の上昇、売上高で5%減の約1,930億ユーロを見込む。

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