独コンチネンタル、農機向け安全技術を「アグリテクニカ」で公開

自動車部品大手の独コンチネンタルは10月30日、農業機械の左折時のアシスタント機能を開発したと発表した。トラクターなどの農機は死角が大きく、車両のサイズや動きなども普通自動車や二輪車とは異なるため、特に左折時に重大事故が多発する傾向がある。同アシスト機能は周波数77ギガヘルツのレーダー技術を活用し、接近する車両を最大250メートルの距離で検出して運転者に警告するというもの。接近車両の速度や距離の正確な計測に加え、天候や光加減に影響されない利点がある。同社は当該技術を、今月10日から16日までハノーバーで開催される国際農業技術見本市アグリテクニカで紹介する予定。

コンチネンタルは同見本市においてこのほか、サラウンドビューシステム「ProViu360」と、無線LAN機能を備えた磁石固定式のワイヤレスカメラを出展する。前者は解像度1.3メガピクセルのカメラ4台で構成され、操縦する農機の外部映像を運転席のモニター画面に表示し、駐車などの操作をアシストする。拡張現実(AR)技術を活用することで、カメラ映像に絵文字やテキストで情報を重ねられるようになる。

後者のカメラが搭載する魚眼レンズは直径7センチと小さく、これまで難しかった場所にも取り付けが可能になる。内蔵する無線ICタグ(RFID)のチップにより装着した機器の種類を判別し、画像視野を自動調整する。解像度は12メガピクセルで、非接触方式で充電できる。

上部へスクロール