独高級車大手アウディが2020年にハンガリーのジュール工場でのエンジンと、モーターの生産数を年間225万基に引き上げる。電気自動車(EV)用駆動モーターの量産化が背景にある。ロイター通信が4日、シーヤールトー外務貿易相の発言として報じた。アウディ本社はコメントを控えている。
ジュール工場は1994年に操業を開始した。アウディのほか、親会社フォルクスワーゲン(VW)グループの車両向けの内燃エンジンの生産拠点で、昨年から駆動モーターの生産に着手した。昨年の総生産台数195万基のうちEV用駆動モーターは9,453基。アウディは今後、同工場をEV事業の主要拠点として整備するため、駆動モーターの生産能力増強などに投資する計画だ。
一方、アウディは先ごろ、同工場の人員削減を検討していることを明らかにした。内燃エンジンから構造の比較的簡単な駆動モーターに比重がシフトすることを想定し、固定雇用契約の従業員を減らす考えだ。同工場の昨年の内燃エンジン生産台数は前年に比べ1万864基減少、自動車総生産台数は5,491台減少した。