独ZF、ヨット用電動推進システムを開発

独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは19日、セーリングヨット用の完全電動推進システムを開発したと発表した。静音性に優れるほか、排ガスゼロを実現しており、環境規制が厳しい港への寄港が可能になる。ZFは同システム普及を通じて海洋船舶用推進システム事業の持続性を高め、船舶モーター市場における地位を強化していく。

ZFの電動システムは最大出力125キロワットの電気モーターを搭載し、操船性の良いポッド式推進システムと組み合わせる。クラッチが不要なためスムーズに操縦でき、細かな制御が可能なことから、強い横風や潮流でも安全に接舷できる。

同システムを搭載したヨットは今年9月からイタリア北部のガルダ湖で試験航行をしている。同ヨットは船尾に容量60kWhのリチウムイオン電池を搭載しており、速力7ノット(時速13キロ)で平均約30海里(55.5キロメートル)航行できる。

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