ヴァルメット、バッテリー事業に参入

フィンランドの自動車受託生産メーカー、ヴァルメット・オートモーティブ

(以下、ヴァルメット)は21日、フィンランドのサロで自動車用電池の生産を開始した。これにより自動車向けの電池生産事業に参入する。バッテリーの量産開始により、サロ工場の従業員数は2020年内に約300人に拡大する予定。

ヴァルメットは、同国のノキアが2012年まで携帯電話を生産していた工場を改装し、自動車用電池の工場とした。2019年5月に改装工事を開始し、生産ラインを導入したほか、物流スペースも整備した。同年9月初めには試験生産を開始した。

ヴァルメットは1968年の設立で、車両の受託生産、ルーフシステムの生産、自動車産業向けの開発パートナー事業などを展開してきた。また、将来戦略として、エレクトロモビリティ(電動車)とバッテリーシステムに注力している。このような背景から、ヴァルメット・グループの事業は、「マニュファクチャリング」「エンジニアリング」「EVシステム」「ルーフ・アンド・キネマティック・システム」の4つの部門で構成されている。

ヴァルメットは、中国の電池メーカー、コンテンポラリー・アンペレックス・テクノロジー・リミテッド(寧徳時代新能源科技、CATL)と戦略・資本提携しており、CATLはヴァルメットに23.08%を出資している。CATLのほか、フィンランドの政府系投資会社のTesiと民間投資会社のPontosがそれぞれヴァルメットの資本の38.46%を保有している。

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