化学大手の独ランクセス(ケルン)は2日、ブラジルの殺生物剤メーカーIPELを買収することで合意したと発表した。南米市場での競争力を高めるとともに、グローバルな生産ネットワークを拡充する狙い。取引金額は公表しないことで合意した。独禁当局の承認を経て、買収手続きが来年第1四半期(1~3月)に完了すると見込んでいる。
IPELは微生物から材料などを保護する殺生物剤や特殊化学品を染料・塗料産業向けに製造している。従業員数は約100人で、昨年の売上高は1,000万ユーロのケタ台の前半だった。サンパウロ近郊のジャリヌに本社を置く。
ランクセスはこれまで、南米顧客向けに販売する殺生物剤を欧州、米国、アジアの工場から出荷してきた。今後は現地で生産して供給できるようになる。