ソノ・モーターズ―クラウドファンディングを開始―

太陽光を動力源として走行できる電気自動車(SEV)を手がける独スタートアップ企業ソノ・モーターズ(ミュンヘン)は2日、事業資金の確保に向けたクラウドファンディングを開始したと発表した。これまでは国際的な投資家から資金を獲得する方針だったが、経営理念の違いが明らかになったことから、同社の理念を共有できる消費者などから調達することにした。

同社は小型SEV「シオン」を開発している。シオンは充電をコンセントのほか、車載太陽電池でも行えるのが特徴。フル充電で250キロメートルを走行できる。すでに1万台強を予約販売した。

ソノは資金調達に向けて様々な投資家と協議してきた。同社によると、「アグレッシブな成長や短期の利益」を追求するこれら投資家の考えは、環境に優しいSEVを幅広い消費者に手ごろな価格で提供したいというソノの理念に合致しないことが明らかになったという。

クラウドファンディングはこれを受けて開始したもので、30日まで実施する。応募者からソノの代金2万5,000ユーロを前払いで受け取る。2,000人の応募で5,000万ユーロを調達。生産施設とシオンの開発に投資する。応募者には同社が将来、獲得する利益を配当として提供する意向だ。5,000万ユーロの確保をクラウドファンディングの成立条件としている。

ソノは当初、シオンの生産を今年末に開始する予定だった。今回これを2021年9月に延期した。

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