露石化大手タトネフチ、同業シブールの生産拠点取得

ロシアの石油化学大手タトネフチは先ごろ、国内同業のシブールがサマラ州トリヤッチに持つ石化工場を買収したと発表した。タトネフチは同工場の名称を「トリヤッチカウチュク(TolyattiKauchuk)」に変更し、タイヤ製造の子会社カマ・タイヤズの下で生産の垂直統合を強化していく方針だ。買収額など詳細は明らかにしていない。

タトネフチが取得した施設には、合成ゴム、MTBE(メチル・ターシャリ・ブチル・エーテル)、ブタン、イソプレンおよび中間生成物の生産施設のほか、シブール子会社のトリヤッチ・シンテズやシブール・トリヤッチが運営するプラント、インフラが含まれる。シブールは売却により得た資金で高分子化合物や高付加価値の特殊化学品の生産能力を強化する。

シブールのトリヤッチ工場はこれまでにブリヂストン、伊ピレリ、フィンランドのノキアン、地場のコーディアント、台湾の建大工業(KENDA)、韓国ネクセンといったタイヤメーカーに製品を納入してきた。

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