ヒア、三菱商事と業務提携

デジタル地図大手のヒア・テクノロジーズ(オランダ)は8日、三菱商事との業務提携を発表した。三菱商事はNTTと共同でヒアに30%出資する計画を12月に明らかにしたばかり。出資手続きは完了していないものの、ヒアと三菱商事は具体的な協業に向けて早くも動き出した。

三菱商事とNTTは12月、両社の事業、顧客、技術基盤を活用しながらヒアのサービス、イノベーション拡充を支援し、流通など自動車以外の分野も含めた幅広い産業を対象に、同社が持つ位置情報技術を生かしたソリューション、サービスを提供していく意向を明らかにした。

ヒアは今回の三菱商事との提携を通して、日本とアジア太平洋地域市場における様々な戦略に取り組む。具体的にはヒアの技術を通じた(1)トラック輸送およびラストマイルデリバリー(最終地点への配送)の効率化(2)ミドルマイルデリバリー(中間物流)における配送ルートの最適化と積載量管理(3)交通渋滞の緩和にフォーカスしたスマートシティ計画の支援(4)空港やエンターテイメント施設におけるより良いモバイルナビゲーションシステムや位置情報をベースとした広告の提供――など、輸送・物流、その他の業界における顧客ニーズへの対応を念頭に置いている。

三菱商事は協業の一環として、自社のデジタル化にヒアのロケーション・プラットホームを活用することも計画している。

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