太陽光を動力源として走行できる電気自動車(SEV)を手がける独スタートアップ企業ソノ・モーターズは21日、事業資金の確保に向けて実施したクラウドファンディングで目標額を達成したと発表した。
同社は小型SEV「シオン」を開発している。シオンは充電をコンセントのほか、車載太陽電池でも行えるのが特徴。フル充電で250キロメートルを走行できる。すでに1万3,000台を予約販売した。
資金調達に向けて国際的な投資家と交渉してきたが、経営理念の違いが明らかになったことから、同社の理念を共有できる消費者などから調達する方針へと転換。昨年12月初旬にクラウドファンディングを開始した。
当初計画では12月末までに5,000万ユーロを調達する方針だったが、同月内に目標額が集まらなかったことから延長。最終的に5,300万ユーロ強を獲得した。調達資金の約75%をシオンの予約購入者、19%を既存・新規の投資家が提供。残り6%は融資と寄付で確保した。
生産施設とシオンの開発に投資する。生産はスウェーデンのトロルヘッタンにある旧サーブ工場で受託製造会社が2021年9月から行う予定。それまでに2億500万ユーロの資金を追加調達する必要があり、生産にこぎつけるかどうかは依然として不透明だ。ソノは当初、シオンの生産を昨年末に開始する予定だった。