ロスネフチ、19年Q4利益が45%増加

ロシア石油最大手の国営ロスネフチが2月19日発表した2019年10~12月期(第4四半期)決算の純利益は1,580億ルーブル(24億ドル)となり、前年同期から45%拡大した。前期比では29.8%減少した。通期の純利益は前期比29%増の7,080億ルーブルだった。

2019年は欧州への主要輸出ルートであるドルジバパイプラインに有機塩素化合物が混入した事故や、国際海事機関(IMO)の船舶燃料油規制強化を前にした不透明感、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟産油国を合わせた「OPECプラス」の減産合意などが同社の事業に影響を与えた。通期の生産量は20.1%拡大した一方、原油価格が低下したため、売上高は5.3%の伸びにとどまった。第4四半期の売上高は前年同期比で2.7%増、前期比で0.7%減の22億2,400万ルーブルだった。

営業利益(EBITDA)は通期で1.2%増の2兆1,050億ルーブル(325億ドル)に増加した。対アジア販売の拡大(34.6%増)やコスト管理の徹底が奏功した。第4四半期は4,880億ルーブルで、前期から11.9%縮小した。原油価格の低下に加え、今年初めの船舶燃料油規制強化を控えて高硫黄燃料油の価格も低迷したのが響いた。前年同期比では、ほぼ増減なしだった。

2019年末現在の債務は1年前に比べ1,740億ルーブル縮小し、EBITDA有利子負債倍率は1.4倍となった。(1RUB=1.69JPY)

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