トルコ統計局(TUIK)が3日発表した3月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比で11.9%となり、前月(12.4%)から0.5ポイント縮小した。インフレ率の低下は5カ月ぶり。食品や燃料費の上げ幅が縮小したことが大きい。過去12カ月の平均インフレ率は13.3%だった。
分野別にみると、構成比重の大きい「食品・非アルコール飲料」の上昇率が前月から0.5ポイント減の10.1%へ、「運輸(自動車燃料含む)」は同2.9ポイント減の8.8%に縮小して全体を押し下げた。値上がりの度合いが断トツに高かったのは「アルコール飲料・たばこ」(40.2%)で、「その他の商品・サービス」(17.2%)、「宿泊・外食」(13.7%)、「教育」(13.4%)、「医療」(12.8%)も上げ幅が大きかった。「住居費・公益料金」は15.3%で横ばいだった。
上げ幅が最も小さかったのは「通信」(2.5%)だった。
同国中銀は今年3月、新型コロナウイルスの感染拡大でインフレリスクの後退が見込まれることから、政策金利を1ポイント引き下げ10.75%に設定した。