Ifo経済研究所が24日発表した4月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は前月の85.9から74.3へと急落し、過去最低を記録した。下落幅も過去最大の11.6ポイントと大きい。大幅悪化は2カ月連続で、Ifoのクレメンス・フュスト所長は「新型コロナ危機はドイツ経済を直撃している」と述べた。
現状判断を示す指数は79.5となり、前月の92.9から13.4ポイント低下。今後6カ月の見通しを示す期待指数も10.1ポイント減の69.4へと落ち込んだ。現状判断指数(DI)と期待指数(同)は製造、サービス、流通、建設の4部門すべてで大幅に下落。各部門の景況感指数(現状判断指数と期待指数の中央値)は例外なくマイナスの領域に沈んだ。
Ifoの研究員はロイター通信に、第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP)は大幅に縮小すると指摘したうえで、「景気回復の兆しが出てくるのは早くても年央だ」との見方を示した。ランペ銀行のエコノミストは新型コロナの感染リスクが年間を通して高く、日常生活で予防措置を取り続けなければならないことを踏まえ、経済危機を速やかに脱却できる可能性はほとんどないと明言した。