ロシアのプーチン大統領は4月28日、新型コロナウイルスの感染抑制を目的とする
有給の休業措置(「非労働日」)を再延長した。感染者の増加が続いているため
で、今月11日まで現行の外出規制を継続する。
大統領はテレビ演説で、新型肺炎(Covid-19)の流行が今後本格化するとの見方を
示し、「感染リスクは非常に高く、死亡する危険もある」と警告。「不便な生活を
早く終わらせたいのは当然だが、だからといって感染リスクが縮小したとか、ロシ
アは被害に遭わないなどと考えるのは軽率であり、危険でもある」と注意を呼びか
けた。
また、規制解除についは、地域的状況に基づいてその是非を判断するため、全国一
律ではなく地域ごとに実施することになると予告した。
欧州で外出規制緩和の動きが広まるなか、ロシアが規制を維持するのは、1日当た
りの新規感染者数が最高値を記録するなど、Covid-19の広まりに歯止めがかからな
いためだ。政府は感染が首都モスクワから、医療体制に不安のある地方都市へ広が
ることを警戒している。
ロシアは3月28日に「非労働日」を導入し、期限を当初の4月5日から30日へ一旦変
更した。今回の期限延長は2回目となる。