フォルクスワーゲン、1～3月期の営業利益81％減

欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲン（VW）グループが4月29日発表した2020年第1～3月期（1四半期）決算の営業利益（特別費計上前）は9億ユーロとなり、前年同期の48億ユーロから81.4％減少した。新型コロナウイルスの感染拡大が響いた格好。4～6月期は新型コロナ危機が一段と深刻化していることから、同社は赤字転落を見込んでいる。

1～3月期は新型コロナの影響で販売台数が23.0％減の200万台に落ち込んだ。売上高は8.3％減の551億ユーロ。売上高営業利益率は前年同期の8.1％から1.6％に縮小した。

原料の先物取引損と為替差損の影響もあり、税引き前利益は前年同期の41億ユーロから７億ユーロへと縮小した。

フランク・ヴィッター取締役（財務担当）によると、業績は4～6月期に底を打ち、その後は徐々に回復する見通し。20年12月期は販売台数と売上高、営業利益が前期を大きく割り込むものの、営業損益の赤字化は回避できると予想している。