ドイツ連邦経済省が連邦統計局のデータをもとに6日発表した3月の製造業新規受注指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比15.6%減となり、過去最大の下落幅を記録した。新型コロナウイルスの感染拡大と感染抑止策が響いた格好。大型受注を除いたベースでも減少幅は15.5%と大きかった。
国内受注が14.8%、ユーロ圏(ドイツを除く)が同17.9%、ユーロ圏外が15.0%の幅で縮小した。
部門別では投資財の落ち込みがダントツで大きく、前月を22.6%下回った。自動車業界が特に振るわなかった。投資財の後退幅は国内、ユーロ圏、ユーロ圏外のすべてで20%台に達している。
中間財は7.5%減少した。ユーロ圏が13.5%縮小。国内とユーロ圏外もそれぞれ7.4%、2.4%落ち込んだ。
消費財は1.3%減と下落幅が比較的小さかった。国内とユーロ圏外は各1.3%、0.5%増加している。ユーロ圏は6.9%減となり、足を強く引っ張った。
バーデン・ヴュルテンベルク州立銀行(LBBW)のエコノミストは、4月には消費財の新規受注も大幅に落ち込むため、製造業新規受注は一段と悪化するとの見方を示した。