ユーロ圏鉱工業生産、3月は過去最悪の落ち込み

新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞が、ユーロ圏の鉱工業生産を直撃している。EU統計局ユーロスタットが13日に発表した3月の鉱工業生産指数(季節調整済み、速報値)は前月比11.3%の低下となり、下げ幅は前月の0.1%から急拡大。統計を開始した1991年以降で最悪の水準に達した。とくに自動車、家電など耐久消費財が大きく落ち込んだ。(表参照)

分野別では耐久消費財が26.3%の低下と、最も不振だった。中間財は11.0%、資本財は15.9%、非耐久消費財は1.6%、エネルギーは4.0%の幅で低下した。

EU27カ国ベースの鉱工業生産指数は10.4%低下。下げ幅はイタリアが28.4%で最高だった。その他の主要国はドイツが11.2%、フランスが16.4%、スペインが11.9%の低下となり、軒並み落ち込んだ。

前年同月比ではユーロ圏が12.9%、EUが11.8%のマイナス。下げ幅はそれぞれ前月の2.2%、1.6%を大きく上回った。

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