独自動車部品メーカーのZFフリードリヒスハーフェンは12日、「ザックス」ブランドで展開する電子制御CDC(連続可変ダンピングシステム)ダンパーのラインナップを大幅に拡充すると発表した。アフターマーケット部門を強化する戦略の一環で、従来の高級車向けに加え、中小型車向けのスペアパーツを拡充した。同ハイテクダンパーは、アフターマーケット事業者にとって新たな需要開拓につながる。
ZFのCDCダンパーは減衰力(ばね部分のたわみを抑える力)を電子制御するのが特徴。従来のダンパーシステムは車両への装着時にあらかじめ減衰力が設定されるのに対し、CDCダンパーはドライバーの運転のくせなどに応じて減衰力を瞬時に調整する。これにより、ドライバーは「標準」や「スポーツ」といった走行モードの選択が可能になる。
CDCダンパーは1997年の発売以来、約2,800万本生産された。これまでは高級車への採用が中心だったが、中小型車向けラインナップの拡充によりフォルクスワーゲン(VW)「ポロ」のような小型車でも装備できるようになる。