PSA―独カーシェア市場から再撤退―

自動車大手の仏PSAがドイツのカーシェア市場から再撤退した。独自動車専門紙『アウトモビル・ボッヘ』が同社の確認を得た情報として報じた。PSAは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて需要が低迷しているためと説明している。

同社は「フリー2ムーブ」ブランドでフリーフロート型のカーシェア事業を展開している。ドイツでは昨年12月にフランクフルトでサービスを開始した。パリ、マドリード、リスボンに続く4番目の都市だ。

独市場参入に当たってはダイムラーとBMWが共同展開するシェアナウ(旧カー2ゴー/ドライブナウ)を追撃する目標だった。だが、フランクフルトで提供する車両数は20台にとどまり、数百台に上るシェアナウとは大きな差があった。存在感の低さも撤退の原因になったとみられる。電動キックボードなど他の移動サービスが台頭していることも響いた。

PSAは2012年、電気自動車(EV)を用いたカーシェアサービス「マルチカー」をベルリンで開始したものの、17年に撤退した経緯がある。

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