ポーランド、リトアニア、ウクライナの3国、「ルブリン・トライアングル」創設

ポーランド、リトアニア、ウクライナの外相は28日、ポーランド東部のルブリンで
会談し、三国間提携の枠組み「ルブリン・トライアングル」を創設することで合意
した。三国間だけでなく、三国と欧州連合(EU)及び北大西洋条約機構(NATO)と
の関係強化も目標として掲げる。提携の重点としては安全保障、経済、政治分野を
挙げている。新型コロナへの対応でも足並みをそろえていく意向だ。
提携の狙いに「EU、NATOとの関係強化」が含まれたことで、ポーランドとリトアニ
アがウクライナの両機関加盟を強く支援する立場にあることが、改めて明確になっ
た。また、三国は共同宣言で地域における安全保障上の懸念に触れ、ロシアがウク
ライナ東部を「不当に攻撃(agression)」していると非難。ロシアに対し、ウク
ライナの国境・領土を尊重するよう求めた。
ウクライナのクレバ外相は「ルブリン・トライアングル」が三国、特にウクライナ
の景気浮揚につながることに期待感を示した。
ポーランドのチャプトヴィッツ外相は、「コロナ対策として国境を封鎖するのは適
当でないという意見がある」と述べ、流行の第2波が到来した場合に国境を封鎖し
ない可能性を示唆。「我々は互いに互いを必要とする世界に生きている。我々の国
への旅行が制限されるような措置が回避できるよう願う」と話した。
2014年の「マイダン革命」による親ロシア政権崩壊、ロシアのクリミア半島侵攻・
併合に続いて勃発したウクライナ東部紛争は、未だに確たる解決の糸口が見えない
でいる。ウクライナ軍司令部によると、27日に発効したばかりの停戦合意がすでに
親ロシア勢力によって破られているという。

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