米自動車大手フォードのドイツ法人フォード・ヴェルケは6日、商用バンのプラグインハイブリッド(PHV)モデルに、自動的に電動(EV)モードに切り替わるジオフェンシング機能を導入すると発表した。新機能は「トランジット・カスタム」と「トルネオ・カスタム」の両PHVモデルに搭載されるとともに、今秋からは年式の古い車両にも後付けできるようになる。
ジオフェンシングは地図上に仮想的な「柵(フェンス)」を設ける位置情報サービスの一種。「柵」で囲まれたエリアの内側と外側でシステムに特定の動作を実行させる技術をいう。同技術をPHVに搭載することにより、例えば都市部におけるEV専用ゾーンや、学校・公園の近くなど個別に設定されたエリアに車両が入った際、自動的にEVモードに切り替わることになる。フォードによると、エリアを離れた車両は目的地までの距離に応じて適切な運転モードに自動的に切り替わる。
「トランジット」と「トルネオ」のPHVモデルは電気モーターと1リットル「エコブースト」ターボガソリンエンジンを組み合わせ、約500kmの最大航続距離を確保する。搭載する電池は出力13.6kWhで、電気駆動のみで最大53kmを走行できる。