伊ブレーキシステム大手のブレンボが7月29日発表した2020年上半期決算は、売上高が前年同期比28.2%減の9億5,110万ユーロ、営業利益(EBITDA)は47%減の1億4,330万ユーロにそれぞれ大幅縮小した。新型コロナ流行に伴う需要減退が大きく響き、全ての事業部門と国・地域で前年同期実績を下回った。EBITDAベースの売上高利益率は15.1%と、前年同期(20.4%)から5.3ポイント悪化した。
売上高を部門別にみると、主力の乗用車部門が27.7%減の7億930万ユーロに落ち込んだほか、自動二輪車部門は34%減の9,030万ユーロへと大きく後退。商用車部門(25.6%減の1億220万ユーロ)とレーシング部門(27.5%減の4,890万ユーロ)も二桁の減収を記録した。
国・地域別では、欧州では英国の落込み幅が最も大きく40.5%減(6,340万ユーロ)となった。これにドイツ(32.5%減の1億8,210万ユーロ)、イタリア(25.6%減の1億790万ユーロ)、フランス(22.5%減の4,040万ユーロ)が続いた。その他の欧州は22.5%減の1億2,310万ユーロだった。
アジアでは、インドが43.4%減の2,670万ユーロ、日本は12.1%減の1,210万ユーロとなった。一方、他国に先駆けて市場が回復した中国は4-6月期(第2四半期)に前年同期比で23.2%増加したことから、上期の減少幅は2.4%(1億4,060万ユーロ)と小幅にとどまった。その他のアジア諸国も10.3%減の1,380万ユーロに低迷した。
最大市場の北米(米国・カナダ・メキシコ)は34.8%減の2億2,020万ユーロ、南米(ブラジル、アルゼンチン)も43.9%減の1,270万ユーロと大きく落ち込んだ。