スロバキアで暗証番号の入力を必要としない非接触式のカード決済の利用が急増している。政府は新型コロナウイルスの流行を受け、4月に非接触式決済による支払限度額をそれまでの20ユーロから50ユーロに引き上げるなどの措置を導入しており、暗証番号を必要とするカード決済の利用回数が減少した模様だ。
同国の大手銀行スロベンスカ・スポリテリナでは、暗証番号の入力を伴うカード決済の利用回数は半減している。同行によると、以前は実店舗で非接触式のカード支払いの割合は約67%だったが、現在では84%まで上昇した。またVUB銀行では1回当たりの平均支払額が20ユーロまで上昇した。現地SITA通信によると、外出自粛を受けてスーパーでの食料品の購入回数が減少した一方、買い物1回当たりの金額が増加するなど物理的な接触を避ける傾向が見られるほか、オンライン通販での購入が増えているという。
スロベンスカ・スポリテリナではモバイル決済を行うため登録をした顧客の数も倍増している。