ドイツ連邦統計局が16日発表した5月の卸売物価指数は前年同月比4.3%減となり、2009年10月以来の大きな下げ幅を記録した。新型コロナ危機の影響で石油製品の価格が32.2%低下したことが最大の押し下げ要因。古材・残材も14.9%下落し、鉄・鉄鋼スクラップは15.4%落ち込んだ。このほか、穀物・葉タバコ・種子・飼料(-3.3%)、家畜・ペット(-4.5%)、電算機器・周辺機器・ソフトウエア(-4.4%)で低下幅が大きかった。
5月の卸売物価指数は前月比でも0.6%減となり、4カ月連続で落ち込んだ。下げ幅が大きかったのは石油製品(-6.5%)、ペット・家畜(-10.3%)、食肉・肉製品(-2.4%)。新型コロナ危機の影響でトイレットペーパーが品薄となったり、通販需要が伸びたことから、古紙の価格は高騰した。紙製の古包装材では上げ幅が197%、分別された混合古紙でも同190%に達している。