ネット保険の利用者46%、契約プロセスの面倒さは難点

ドイツの消費者の46%はネット保険契約をすでに締結したことがあることが、情報通信業界連盟(Bitkom)のアンケート調査で分かった。65歳以上では15%にとどまったものの、18~64歳では57%と過半数に達している。Bitkomのアッヒム・ベルク会長は新型コロナウイルスの感染リスクを受けて保険の訪問販売や支店での商品説明が難しくなっていることを踏まえ、「保険契約のオンライン締結は近い将来、ほとんどのケースでスタンダードになる」との見方を示した。

Bitkomは18歳以上の1,004人を対象にアンケートを実施した。それによると、ネット保険契約の締結が最も多かった分野は旅行キャンセル保険で34%に上った。これに自動車保険(34%)、訴訟費用保険(25%)、海外旅行医療保険(19%)が続く。比較的単純な商品分野が多い。

ネット契約締結者に問題点を尋ねたところ、「契約手続きが面倒だった」との回答が39%、「契約手続きに時間がかかった」が35%に上った。ベルク会長は「商品内容が充実しているだけでは不十分だ。保険商品はオンラインでも分かりやすく、数回のクリックで契約を締結できなければならない」と保険会社に改善を促した。

「ネット保険契約を今後、締結することが考えられる」と回答した人は全体の約3分の1を占めた。分野では旅行キャンセル保険と海外旅行医療保険、「その他の年金保険」が36%で最も多く、所得補償保険が34%で続いた。ベルク会長は「ネット保険のポテンシャルは巨大だ」と指摘。保険商品を分かりやすくすることができれば需要は現在以上に増えると断言した。

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