ドイツ連邦統計局が20日発表した7月の生産者物価指数は前年同月比1.7%減となり、6カ月連続で低下したものの、下げ幅は2カ月連続で縮小した。新型コロナ危機に伴うエネルギー価格下落の幅が狭まったことが大きい。エネルギーを除いた同物価はマイナス0.5%だった。
エネルギーは5.8%減となり、下げ幅は前月の同6.2%から狭まった。石油製品の低下率が20.5%から16.7%へと縮小。灯油(-35.2%)、液化石油ガス(-15.7%)、自動車燃料(-13.1%)などで下げ幅が小さくなった。
天然ガスは14.1%下落した(前月13.8%減)。産業向けが24.1%、再販事業者向けが18.0%下がった。
電力は0.3%増となり2カ月連続で上昇した。産業施設向けが5.9%上昇したことが大きい。取引所価格は21.1%、特別契約顧客と再販事業者向けもそれぞれ3.0%、1.8%落ち込んだ。
中間財は2.3%低下した。銑鉄・鉄鋼・鉄合金が9.0%、化学原料が7.0%、穀物粉が3.4%下落。貴金属(22.3%増)と生コンクリート(3.7%増)はこれまでに引き続き上昇した。
非耐久消費財は0.5%上昇した。砂糖が18.4%、食肉加工品が3.5%高くなったのに対し、バターは9.6%安くなった。
耐久消費財は1.6%増、投資財は1.1%増だった。
生産者物価指数は前月比では0.2%増となり、6カ月ぶりに上昇した。エネルギーは1.1%上昇。そのほかの財は耐久消費財が0.1%増、投資財が横ばい、中間財が0.2%減、非耐久消費財が0.3%減だった。