ドイツ連邦統計局が8月31日発表した同月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比横ばいとなり、インフレ率は前月のマイナス0.1%から0.0%へとやや上昇した。エネルギーの下げ幅が6.7%から6.3%へと縮小したことが大きい。新型コロナ危機で冷え込んだ景気のてこ入れ策として付加価値税(VAT)が7月1日付で引き下げられたことから、インフレ率自体は2カ月連続で極めて低い水準となった。欧州中央銀行(ECB)は2%弱を適正水準としている。
食料品の上げ幅は前月の1.2%から0.7%へと縮小。物価に占める比重が53%に上るサービスも同1.2%から1.0%へと低下した。
消費者物価指数は前月比では0.1%低下した。VAT引き下げの1カ月目に当たる前月(同-0.5%)に比べると下げ幅は小さい。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比がマイナス0.1%、前月比がマイナス0.2%だった。