ドイツ連邦統計局が8日発表した8月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節要因調整後の実質で前月を2.4%上回り、4カ月連続で増加した。増加幅はこれまでに比べ小さいものの、新型コロナ危機からの回復は続いている。輸入高も同5.8%増となり、4カ月連続で拡大した。
名目の輸出高は912億ユーロで、前年同月を10.2%下回った。欧州連合(EU)域外向けが13.6%縮小。ユーロ圏とEUのユーロ非加盟国向けもそれぞれ8.3%、4.1%落ち込んだ。EU域外では中国が1.1%減と小幅な落ち込みにとどまったのに対し、コロナ禍の影響が深刻な米国は21.1%減少した。
名目の輸入高は785億ユーロで、7.9%後退した。EU域外が10.5%減少。ユーロ圏とEUのユーロ非加盟国も各6.5%、3.0%落ち込んだ。
貿易収支は128億ユーロの黒字となったものの、黒字額は前年同月を22.0%下回った。経常黒字は3.8%増えて165億ユーロとなった。
1-9月の輸出高は7,703億ユーロで、前年同期を12.7%割り込んだ。仕向け先3地域がすべて減少。減少幅はユーロ圏で14.3%、EUのユーロ非加盟国で9.6%、EU域外で12.6%に上った。
同輸入高は10.1%減の6,612億ユーロで、貿易黒字は26.0%減の1,091億ユーロに縮小。経常黒字も9.0%減の1,392億ユーロへと落ち込んだ。