ダイムラー―利益見通し引き上げ―

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は23日の決算発表で2020年12月期の業績見通しを引き上げた。7-9月期(第3四半期)の業績が良好だったうえ、主要市場の回復が今後も続くと見込まれるためで、営業利益(EBIT)を従来予測の「前期を下回る」から「前期水準を保つ」へと上方修正した。販売台数と売上高については減少を見込んでいる。

各部門の業績については乗用車・バンの売上高営業利益率(調整済みのEBITベース)で4.5~5.5%、商用車で同1~2%を予想。金融サービスについては自己資本利益率(調整済みベース)で9~10%を見込む。

第3四半期のEBITは30億7,000万ユーロとなり、前年同期を14%上回った。市場の回復のほか、コスト削減が奏功した格好で、純利益も19%増えて21億5,800万ユーロとなった。売上高は7%減の402億8,100万ユーロに落ち込んだ。

乗用車・バン部門のEBIT(調整済み)は29%増の24億1,700万ユーロへと大きく拡大した。売上高は3%減の258億1,800万ユーロで、売上高営業利益率(同)は前年同期の7.0%から9.4%へと上昇した。

商用車部門は売上高が20%減の92億3,000万ユーロ、EBIT(同)が28%減の6億300万ユーロで、売上高営業利益率(同)は7.3%から6.5%へと低下した。

金融サービス部門のEBIT(同)は28%増の6億100万ユーロと好調だった。自己資本比率(同)は13.5%から16.5%へと上昇している。

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