英高級車メーカーのジャガーランドローバー(JLR)が10月27日発表した2020/21年度の第2四半期(7-9月期)決算の純利益は6,500万ポンドとなり、4億1,300万ポンドの赤字となった前期から黒字に転じた。中国市場を中心とする販売の回復と、全社的なコスト削減の取り組み、為替効果が寄与した。売上高は44億ポンドで、前年同期比28.5%減となったものの、前期に比べ52.2%増加した。売上高営業利益率(EBITマージン)は0.3%だった。
販売台数は11万3,569台。前年同期比では11.9%減となり、新型コロナ以前の水準には届かないが、前期から53.3%拡大した。特に中国市場で前年同期比3.7%増、前期比14.6%増となり回復をけん引した。
JLRは今後の見通しについて、英国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)交渉の難航を懸念材料としつつも、販売強化とコスト削減を同時に実施することで売上と収益の回復を実現できるとしている。
同社によると、9月30日時点で30億ポンド超の現金と、未活用の回転信用枠(リボルバー)19億ポンドを合わせ約50億ポンドの流動性資金を確保している。