輸出の回復続く、9月は前月比2.3%増に

ドイツ連邦統計局が9日発表した9月の輸出高(暫定値)は営業日数・季節要因調整後の実質で前月比2.3%増となり、5カ月連続で拡大した。増加幅は6月の15.2%をピークに縮小しているものの、新型コロナ危機からの回復は続いている。前年同月比は名目3.8%減の1,098億ユーロで、減少幅はコロナ危機後で最低となった。

輸出を仕向け先地域別でみると、ユーロ圏は前年同月比で4.5%、欧州連合(EU)のユーロ非加盟国は同0.4%それぞれ減少した。EU域外は4.4%減。中国向けが10.4%伸びたのに対し、米国向けは5.8%、英国向けは12.4%落ち込んだ。

9月の輸入高は営業日数・季節要因調整後の実質で前月比0.1%減となり、5カ月ぶりに後退した。前年同月比は名目4.3%減の890億ユーロ。地域別ではユーロ圏が同4.4%減、EUのユーロ非加盟国が1.1%減、EU域外が5.4%減だった。中国と米国はともに3.0%増加。英国は14.7%縮小した。

貿易収支の黒字幅は208億ユーロで、前年同月を1.9%下回った。経常黒字は11.9%増えて263億ユーロとなった。

1-9月期の輸出高は8,800億ユーロで、前年同期を11.7%割り込んだ。ユーロ圏向けが13.2%、EUのユーロ非加盟国向けが8.4%、EU域外向けが11.7%の幅で落ち込んだ。同輸入高は9.3%減の7,511億ユーロで、地域別の内訳はユーロ圏が11.8%減、EUのユーロ非加盟国が8.9%減、EU域外が7.4%減。貿易黒字は23.7%減の1,289億ユーロ、経常黒字は6.4%減の1,656億ユーロだった。

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