輸出が7カ月連続増加、11月は前月比+2.2%に

ドイツ連邦統計局が8日発表した11月の輸出高は営業日数・季節要因調整後の実質で前月を2.2%上回った。増加は7カ月連続。新型コロナ危機がドイツで本格化する直前の2月に比べると4.7%低い水準にあるものの、回復が続いている。輸入高も実質4.7%増え、7カ月連続で伸びた。

名目ベースの輸出高は1,117億ユーロだった。前年同月を1.3%下回ったものの、減少幅は3月以降で最も小さかった。仕向け先別でみると、ユーロ圏が2.2%、欧州連合(EU)のユーロ非加盟国が0.7%、EU域外が0.9%の幅で減少した。

英国向けは6.6%増えた。同国が新たな通商協定を締結しないまま年明けの1月1日にEU域内市場・関税同盟から離脱するリスクを踏まえ、ドイツなどEU諸国の製品を買い増す動きが英国で広がったことが背景にある。

11月の名目輸入高は0.1%減の946億ユーロとなり、前年同月の水準をほぼ回復した。EUのユーロ非加盟国からが6.9%、ユーロ圏からも0.5%増加。EU域外からは3.2%減少した。英国からの輸入は9.7%縮小しており、英国製品買いだめの必要性は低かったもようだ。

貿易収支の黒字幅は172億ユーロで、前年同月を7.0%下回った。経常黒字も9.4%減の213億ユーロへと後退した。

1-11月の輸出高は1兆1,039億ユーロで、前年同期を10.3%割り込んだ。ユーロ圏向けが11.5%、EUのユーロ非加盟国向けが7.0%、EU域外向けが10.3%の幅で減少した。

同輸入高は8.1%減の9,388億ユーロ。地域別の内訳はユーロ圏が10.0%減、EUのユーロ非加盟国が6.2%減、EU域外が7.2%減だった。貿易収支は20.9%減の1,652億ユーロで、経常収支も5.0%減の2,085億ユーロへと縮小した。

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